
小児歯科において歯みがきは大切ですが、歯みがきだけではお子様の虫歯は予防できません。
ブラッシング指導はもちろんのこと、当院の小児歯科では以下の治療に力を入れています。
当院の小児矯正で扱う矯正装置の種類
急速側方拡大装置
最初に使う装置です。上顎を骨ごと広げて歯が萌出するスペースを確保します。
1日1回ねじを回していただく必要があります。
約1年使用します。
症例:幅を広げて永久歯が歯列内に配列できるようにした
急速前方拡大装置
横に広げただけでは対応できない場合に使用します。
1日1回ねじを回して前歯を前方に送ります。
半年ほどではずします。
症例:前方拡大装置を半年いれて前歯の配列を改善
下顎拡大装置
ねじはついていないので何かをする必要はありませんが、その代わり2ヶ月に1回ほど来院していただいて、こちらで調整する必要があります。
上顎の装置を外すタイミングで一緒に外します。
症例:装置を2回使用することでここまで改善できます。
下顎の位置を改善する装置
取り外しタイプで、夜間のみ使用します。
症例:夜間に半年つけて下顎の位置を改善
小児矯正の流れ
①矯正診断
②結果説明
③矯正開始
1〜2ヶ月での来院が1年弱続きます
④装置除後
この段階で終わるか次の装置を使うかを協議します
小児歯科の料金目安
以下は新井歯科の小児歯科の料金目安です。
1期治療:診断料3万円、矯正料40万円、装置一つにつき1万円(平均3〜4使用)
再診料金は1回500円〜4000円
子供の歯並びが悪くなる原因
歯並びが悪くなる原因には、遺伝的要因(あごの骨や歯の形・大きさ)と、頬杖や指しゃぶりなどの悪い習慣による環境的要因があります。様々な原因が重なりますが、多くの子供に共通して見られるのは「口呼吸」です。
子どもの習慣や状態をチェック!2つ以上該当する場合は、「口呼吸」の可能性があります。
- 鼻がよく詰まる
- 口をぼんやり開けていることが多い
- いびきをかく
- 姿勢が前かがみで悪い
- 食事中にクチャクチャと音を立てる
- 話す時に舌の位置が不自然に感じる
- 飲み込む時に舌が前に出る
- 上の歯並びが逆V字型になっている
- 上あごの奥行きが深い
- 扁桃腺が腫れやすく、風邪を引きやすい
- 寝汗をかく
- 寝ている時に無意識に起き上がったり座ったりする
- 十分な睡眠時間を取っているのに、朝から疲れを感じる
- 中耳炎になりやすい
乳歯から永久歯への生え変わり対策
乳歯から永久歯への生え変わりは、子どもの口腔健康にとって非常に重要です。子どもの成長が早い時期に、虫歯をなくし、大人になっても健康でキレイな歯でいられるように、乳歯から永久歯への生え変わりのタイミングや取り組みを知り、定期健診で早期発見・早期治療を行いましょう。
生え変わりのタイミングを知る
歯の生え変わりのタイミングは一般的に以下のようになります。 ※下記のタイミングは一般的な目安であり、個人差があることに注意してください。
乳歯の生え変わり
生後6ヶ月頃から下の歯前歯から萌出を開始します。
1〜1歳半で奥歯の萌出が開始します。
2歳半~3歳:乳歯が奥歯まで20本萌出完了します。
永久歯の生え変わり
一般的に6歳頃から12歳頃にかけて乳歯から永久歯に生え変わります。
この時期に歯並びが決まるので、とても大切な時期です。
定期健診で早期発見・早期治療を行いましょう。
むし歯ゼロを目指す子どもの歯科治療
生え変わりの時期は乳歯と永久歯という大きさが違う歯が混在するため歯磨きが難しく、虫歯になりやすいです。その時期にしっかりと歯を虫歯から守りましょう。ここでは、虫歯予防法「シーラント」や「フッ素塗布」について説明します。
シーラント
- 奥歯のかみ合わせの面は細くて深い溝がある為、歯ブラシの毛先が入りづらく、虫歯ができやすい状態になっています。
この奥歯の溝を白い樹脂で埋めてしまうのがシーラントです。
虫歯の予防率は80%以上といわれています。
フッ素塗布
- フッ素が歯に取り込まれると表面が硬い結晶となり、虫歯の原因となる酸に対しての抵抗力が強くなります。
また、歯のエナメル質の周りにフッ素があると、虫歯菌の出す酸のために溶け出したカルシウムやリン酸が再び歯に定着する働きが促進されます。
開始の目安としては、うがいができる年齢(2才半ぐらいから)です。
萌出直後(歯が生えてきた直後)にフッ素を使うことで効果は増大します。
小児矯正で得られる効果
顎の骨の成長が始まる段階から、歯の配置について考慮し、小児矯正によって歯並びを調整し、キレイな歯並びを実現します。子供のころから矯正を行うと、主に以下のメリットがあります。
咬み合わせを整え、正しい顎の形を作る
顎の成長過程で咬み合わせが安定しない段階では、力のかかり方に注意し、幼少期から日常の習慣を修正し、適切な小児矯正をおすすめします。
くせを治し、歯の生え方を正す
指しゃぶりやうつぶせ寝などの習慣が、歯並びに悪影響を及ぼす可能性があります。これらの習慣による歯と顎、顔の力のかかり方を考えて、自然な歯並びへ導きます。
正しい骨格、筋肉の機能を促進する
口腔の機能全体を診断し、歯にかかる力を正します。口呼吸を正し、舌の位置を矯正し、唇などに力をかけずに正しい骨格、筋肉の発育を促します。
治療がスムーズで痛みが少ない
子供の頃は歯が動きやすいため、治療がスムーズで痛みが少なく、ストレスなく矯正が進みやすいという特徴があります。成人よりも歯が自然に動くため、無理に動かす必要がなく、痛みが軽減されます。
歯を抜く可能性が低くなる
小児矯正では、成人後の治療に比べて歯を抜く可能性が低くなります。これは、小児矯正が歯がすべて生え変わっていない状態で行われるため、スペースの問題が少なくなるためです。
費用を抑えることができる
小児矯正治療は、大人になってからの治療よりも費用が抑えられ、約30~60万円で済むため、経済的な負担が少なくなります。一方、大人の矯正治療は約80~100万円かかります。見た目を改善したい場合は、小児矯正治療がオススメです。
マウスピース矯正(インビザライン )治療に関してもっと知りたい方はこちら
子供の歯並び相談
歯並びは遺伝だけが原因ではなく、子供の時から育成することが大事です。
不安のある方は、いつでもご相談ください。
→小児咬合育成についてはこちらをご覧ください。